ゴールドマン・サックスとBofA、今年中にあと3回の米国利上げを予想

ワシントンの米連邦準備制度理事会ビルのファサードの上に立つワシ(2013年7月31日)
By Aniruddha Ghosh
FRBはインフレの持続と労働市場の回復で3回利上げする
ゴールドマン・サックスとバンク・オブ・アメリカは、米連邦準備制度理事会(FRB)が今年あと3回利上げするとの見通しを示し、インフレの持続と労働市場の回復を示唆するデータを受けて予想を上方修正した。
木曜日に発表されたデータによると、1月の生産者物価は過去7ヶ月で最大の伸びを示し、労働省の報告によると、先週新たに失業給付を申請したアメリカ人の数は予想外に減少した。
ヤン・ハツィウス率いるゴールドマン・サックスのエコノミストは木曜日付けのメモで、「より強い成長率と堅調なインフレのニュースを踏まえ、我々は6月に25bp(ベーシスポイント)の利上げをFRB予想に加え、ピーク時のファンドレートは5.25%-5.5%とする」と述べている。
一方、マネー市場では現在、7月までの末端金利を5.3%と見積もっている。
BofAグローバルリサーチも6月のFRB会合で25bpsの引き上げを予想し、末端金利を5.25%~5.5%の範囲に押し上げるとみている。
BofAは顧客向けメモで、「インフレの復活と堅調な雇用の増加は、この(2回のみの利上げ)見通しに対するリスクが、我々の好みからするとあまりにも一方的であることを意味する」と書いている。
欧州の投資銀行UBSは、最近の米国のデータを受けて、FRBが3月と5月の会合で25bpsの利上げを行うとの見通しを示し、FF金利が5%~5.25%の範囲にとどまる可能性があると述べた。
しかし、米国の同業他社とは大きく異なり、UBSはFRBが今年9月の会合で金利を緩和すると見積もっていた。
今回のデータ以前にロイターが行った世論調査では、FRBが今後数カ月の間に少なくともあと2回は利上げを行い、さらに上昇するリスクもあると予想するエコノミストが過半数を占めている。また、今年中に利下げを行うとの見方は皆無である。