フリーター
フリーターとは
1960年代は、学生がお小遣い稼ぎにやっていたことがアルバイトと呼ばれていました。
それが1980年代バブル崩壊とともに求人が激減して、卒業しても定職にありつけない状況が長く続きその人たちが「フリーアルバイター」つまり「フリーター」と呼ばれるようになったようです。
つまり、定職に就きたくても求人がなかったため就職できなかった人たちです。
ほかに「夢や自由のために、定職に就かないことを選んだ人」とい説もありますがそれはほんの一部の人たちでしょう。
また、ある求人雑誌が、定職に就かない若者を「フリーアルバイター」と名付けたことから、フリーターという言葉が使われだしたともい云われています。
また、「フリーターは、フリーランス・アルバイターの略である」という説もあります。
内閣府の定義では、学生や主婦を除く若年者のうち、パート・アルバイトで働いている人や、パート・アルバイトで働く意志のある無職の人もフリーターと定義しています。
ちなみに、若年者とは、「15歳から34歳の年齢の人」としています。
しかし現在では、フリーターとアルバイターの区別は難しく、はっきりしていないというのが実情ではないでしょうか。
法律上では、フリーターとアルバイトは、正社員と同じように「従業員」という扱いです。
どちらにも厳密な違いはなく、「パートタイム労働者」として区分されています。
つまりフリーターというカテゴリーが認知されるようになったのは、企業が求人を出す際に、積極的に採用したい層へ訴えかけられるよう、便宜上使い分けていることでもあるようです。
企業側も、採用後、フリーター、アルバイトとして採用し、試用期間として、その後シフトの管理がしやすい、などのメリットがあるため、世間に定着したと考えられます。
【フリーター】
フリーターの特徴は、学生に比べてシフトの融通がききやすく長期勤務が可能なケースが多いこと。
企業側の採用ニーズも高い傾向にあります。
夢ややりたいことに時間を割きたいために、アルバイトという形態を選んで働いている人もいるようです。
【アルバイト】
アルバイトは、主に学生が働くことを指して呼ばれています。
正社員として働いている人が、副業する際にアルバイトと呼ばれることもあります。
あくまでも本分を優先して働くため、限られた時間の中でシフトに入ります。
放課後や週末を使って働き、試験や学校のイベント、就職活動などが始まると長期的に休むことが多いようです。
【パート】
短時間の労働を希望する主婦層を指して呼ばれることが普通です。
平日の昼間に勤務を希望する人が多い傾向があります。
扶養の範囲内で働きたいと考える人が多いようです。
フリーターが出現した大きな要因
フリーターが出現したのは経済の低迷が大きな要因ですが、政府の経済失政が大きいと思われます。下図を見るとよくわかります。
日本の経済成長は最下位
主要国の2001年対比の2018年のGDPは、中国の15.5倍はすごい数字ですが、あの韓国でさえ2.7倍、しかし、我が国はなんと1.0倍なのです!政府はこの18年間いったい何をしていたんでしょうか?
日本の政府の支出は主要国中最下位
そして、経済成長は政府支出と大きくリンクしているのですね。
下図を見るとまさしくそうなっているのです。
そんなことを言うと政府(財務省)は、国の借金1100兆円とよく言いますが、なぜか国の資産のことを言いません。そう言ってこの秋、消費税を10%に増税したのですから何を考えているのかわかりませんね。
財政再建はすでに達成された
政府債務は、同じく2001年比の2018年の数値で日本が1.7倍、アメリカが3.9倍、中国が16.5倍です。
そして、日本においては政府債務から資産をひくと、実質の債務は約500兆円で、財政健全化の定義は政府の負債減少ではなく、「政府の負債対GDP比率の減少」であることから、日本銀行の金融政策により、「政府の実質的な負債対GDP比率」が下がり続けていて、つまりは、財政再建はすでに達成されているということです。
債務を言うときに資産を言わないのは増税ありきの下心があるからです。
また、資産は換金できないとよく言われますが、特殊法人などに投資の金融資産が80%と言いますから、処分してしまえば債務は圧縮されます。
内部留保が多すぎる
国の債務に引き換え、ちっとも自慢にはなりませんが、大手企業の内部留保はすさまじいまでの膨張を見せているのです。
今や企業は冬眠前どんぐりを一杯ため込んでいるリスや野ネズミのようです。
否、野ネズミのほうがましかもしれません。
彼らは一冬超すだけのどんぐりしか貯めこみませんから。
そしてよく考えてみると、内部留保の一部は、もともと下請け業者さんや従業員に渡るべきものなんですね。内部留保っていうのは、従業員や下請け業者から搾取したお金なんです。
それを指摘すると企業の殺し文句はこうです。
「だって、会社が潰れたらどうするのさ!」
全額とは言いません。このお金の30%くらいは、従業員に使っていれば、フリーターの数も抑制されたでしょうね。フリーターが減って正社員が増えれば、市中に出回るお金が増える。つまり経済は循環してこそ成長するものです。
そういった意味では、企業も経済低成長の片棒を担いでいるのであり、社会的責任を果たしていないということではないでしょうか。
従業員はコストではなく資産と考えるべきであり、翻って言えば、製品を買ってくれる購買者なのです。
人は企業のためにあらず、企業は人のためにあるのです。
人が生きてゆくための手段でしかないのです。
人間は生きている時がすべてで、何兆円ものお金を持っていても、死んで持ってはゆけないのです。
お金は必要以上に貯め込むものではなく生かして使うべきです。
世界経済の成長率と未来予想
政府の経済政策が緊縮から転換されない限り、日本の未来は暗いでしょう。
これに比して、諸外国、特に中国の財政出動はすさまじく、中国が破綻しない限り、我が国との経済格差は拡大してゆくことでしょう。
それは市場経済ばかりではなく軍事面でも変わりがありません。
一帯一路政策や、南シナ海、東シナ海を見ても明らかなように、膨張政策を推進してる中国に私たち日本はいかに対処すればよいのでしょうか。
国破れて山がありは今や通用しません。
中国のやり方はすさまじく山河も奪われることでしょう。
沖縄は中国の一部と言ってはばからない中国です。
フリーターの推移
すさまじいまでのフリーターの数ですね。
今からでも遅くはありません。政府は財政緊縮政策を転換し、経済に潤滑油を与えて、企業は率先して中途採用でよいので正社員を増やすべきではないでしょうか。
2019年の台風15号や19号の被害で分かるように、すでに日本のインフラは老朽化していて放っておけない状況です。政府のお金の使い道は限りなくあります。
仕事が増えれば、お金が回り税収も増えます。
そうしないと20年後の年金制度などは維持はできないでしょう。
フリーター | フリーター | ||
---|---|---|---|
年 | 労働力人口 | 内閣府統計 | 厚労省統計 |
1991(平成 | 3)2,109 | 182 | 62 |
1993(平成 | 5)2,171 | 215 | 79 |
1995(平成 | 7)2,213 | 248 | 94 |
1997(平成 | 9)2,271 | 313 | 119 |
1999(平成11) | 2,272 | 385 | 143 |
2001(平成13) | 2,275 | 417 | 159 |
2003(平成15) | 2,200 | – | 217 |
2005(平成17) | 2,137 | – | 201 |
2007(平成19) | 2,036 | – | 181 |
2009(平成21) | 1,931 | – | 178 |