EUで一人勝ちだったドイツが、唯一経済成長していない国に成り下がった!

ドイツ経済がしぼみ始めた象徴的事件がある。
8月14日午前3時過ぎ、ベアボック外相を乗せた政府専用機はアブダビで給油後、オーストラリアのキャンベルを目指して飛び立った。
そのベアボック氏が乗った飛行機が、アブダビを離陸後3分で「技術上の問題」に見舞われ、引き返すこととなった。
フラップの故障といわれ、この様子は同乗のジャーナリストたちによってビデオに詳細に収められすでに報道されている。
この専用機は「コンラート・アデナウアー」と命名された運航23年のポンコツ政府専用機である。
この飛行機はアブダビを飛び立って間もなくペルシャ湾上空でフラップの故障によりアブダビに引き返すことになった。
着陸には機体を軽くせねばならず、なんと80トンもの燃料をペルシャ湾上空で撒き散らした。
1トン当たりの廃棄に1分を要するため80分もペルシャ湾上空を旋回した。
急遽修理か行われ、20時間後に再びアブダビを離陸、が、そのわずか4分後にまたフラップに異常をきたし、この訪問はキャンセルされ、ドイツは大きく面目を失った。
いったいなぜドイツはこんな体たらくになってしまったのか?
今までのドイツの経済発展はいったい何だったのか?
ドイツの経済発展は虚構であった。ドイツの政府専用機の管理や運航はドイツ空軍が執り行っている。そのドイツ空軍の体たらくさが大きな原因である。
EU各国の安全保障はGDPの2%を費やすことが暗黙の了解である。ところがドイツはそれを守らなかった。
限られている予算で運営しているこの辺は、日本の自衛隊とよく似ている。
つまり危機管理に予算をケチって経済発展を遂げてきたともいえる。
その防衛費は、露宇戦争で急遽、1000億ユーロ(15兆7.000億円)もの追加予算を組んだが時すでに遅しで金を出したからいきなりタガが締まるわけではない。
経済のほうは、戦争以前は、ロシアから安いガスを入手して、これに風力を付けたしてしのいでいた。
ドイツの左派政権はそれを党是として今も突き進んでいる。国民もそれを支持してやってきたが、ここへきて、首をかしげる者が多くなってきたようだ。
ともあれそれが露宇戦争でもろくも崩れた。ロシアから安いガスが入らなくなったのである。
安いガスを失ったドイツの電気代はいまやEUで一番高い。
脱原発、脱石炭、脱ロシアが、今後ますますドイツ経済の足を引っ張るだろう。
アジアでは、脱原発で再エネを推奨している日本が実によく似ている。